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口入狐のコピー
山谷に鎮座する玉姫稲荷神社。その境内の口入稲荷神社で頒布している口入狐。

この今土焼の裃姿の座り狐は縁結びの御利益があり、願いが叶ったら一つ買い足し夫婦にして神社に納めるとの事。商売繁盛に御利益がある羽織姿の立ち狐もある。お稲荷さんが良い縁談、働き口を探してきてくれると云われてます。
この『口入』と言うのは口入屋からきています。口入屋とはいわゆる職業安定所の事で奉公先を斡旋していた。地方から稼ぎに来た者の身元保証人となり職場を斡旋したり縁談の斡旋なんかも行っていた。この縁談からの流れから縁結びに、勤め先斡旋で商売繁盛に繋がるのだと思う。
この口入稲荷自体、元は新吉原の高田屋と言う口入屋の庭内に鎮座してた屋敷氏神で、江戸時代の安永年間(1772~1780)の頃、高田屋主人の夢に口入稲荷大神が現れ『玉姫稲荷神社の境内に還し祀れば参拝する信徒の人々にいまよりも尚一層御利益を授け又、諸々の願い事を速に叶えさせる』との御告げに依り其の年の11月20日に玉姫稲荷神社境内に御還座致したとの事。
この高田屋と言う口入屋は場所柄、遊郭へ職業を斡旋していたのだろうなと想像できる。

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